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2009年01月06日 09時00分

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【書評56】お棺は意外に狭かった/大田仁史

お棺は意外に狭かった ! (介護ライブラリー)
お棺は意外に狭かった ! (介護ライブラリー)大田 仁史

講談社 2007-04-24
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高齢者は夜間の尿量が増加する傾向にある。昼間は筋肉に流れていた血液が夜間床につくと腎臓のほうにまわるので尿量が増えるのだという。しかし、何回も何回もトイレに行きたくなる人もいる。著者の母の場合はそうだったようだ。

ある朝、著者の母親と姉が喧嘩したときの話。
「お母さん!ゆうべ何回トイレに行ったと思う?13回よ!13回も行ったってどうせおしっこ出ないんだからオムツにしてちょうだい!」と叫ぶ姉に母親はこんな風に返したという。

「私だって寝ていない!」

この話、著者は笑い話として書いているような気がするが、介護生活を今しているかたがたはきっと笑えないだろう。この会話はかなり、悲惨だ。そうなのだ、介護者も疲れているが、介護される側も疲れている。

トイレの問題はかなりセンシティブだが、まずオムツ派とオムツ否定派がいることは知っておいたほうがいいだろう。

○オムツ派の言い分
トイレに行く回数が多すぎて、付き添いしようとすると夜に何度も起こされる。それにもし、万が一、排泄を失敗した場合、廊下やベッドなどあらゆる場所が臭くなるし、排泄物を押入れなどに隠す高齢者もいる。オムツは絶対的に必要だ。

○オムツ否定派の言い分
オムツをすることは尊厳を傷つけられる行為であり、寝たきりにつながってしまう。大切なのはトイレに行って自分ですることであって、オムツをつけることではない。むしろ、トイレに行くための工夫をするべきだ。

おそらく、どちらが正しいかという戦いは必ずしも大切ではない、と個人的には思っている。この問題の”正解”は人間関係によっても違うだろうし、毎月かけれるお金の問題によっても違うだろう。しかし、このシビアな選択をあなたも必ずするのだ、ということを肝に銘じておいたほうがいい。

この本は「介護」の話にとどまらず、最期のことや、葬式のことまで話は進む。しかし、介護生活においての実際の会話が書かれているため、読みやすい。

上のような選択をいずれする私たちとして、一度、この本を読んでみるのも良いだろう。

お棺は意外に狭かった ! (介護ライブラリー)



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