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【書評48】「私の手は母を殺めるためにあったのか」と男は泣いた
| 「私の手は母を殺めるためにあったのか」と男は泣いた―ニュースの現場「19のストーリー」 | |
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ある悲しい介護の事件をご紹介したい。京都伏見で実際に起きた事件だ。
ある男が1人で介護生活をしていた。それが忙しくなりすぎたため、会社を退職。親戚の好意で6万円の家賃を3万円にしてもらっていたアパートで母親と二人暮らしをしていたが、失業保険は3ヶ月しか降りなかった。生活苦になり、生活保護申請をするが、「まだ働ける」という理由で却下された。男の「介護をしているため、時間がない」という希望は受け入れられなかった。
最後に残ったのは、限度額25万円を使い切ったクレジットカードと、7000円。これ以上の金はどこにもない。そして、男は母親にもう生きられないことを告げた。そして、最後にどこに行きたいとたずねた。京都の町並みを見ながら、男は河原に向かった。
「もう生きられへんのやで。ここで終わりや。」
「そうか、あかんか。一緒やで。おまえと一緒ややで。」
「すまんな。すまんな。」
「こっち来い。」
母は息子を呼ぶと、最後にこう言った。
「わしの子や。わしがやったる。」
これは息子を殺してあげるという意味だった。これを聞いた息子は、観念し、母親を殺害。その後、自殺を図ったが、うまく死ねない。結果、通行人に発見され、裁判になった。
裁判で息子はこういった。
「殺してしまったが、生まれ変わっても母親の子供でいたい。」
息子は母親を最後まで愛していた。しかし、介護を自分ひとりで何とかしようとしすぎていたのだろう。全部を背負って、愛する母を殺した。・・・そして、この事件は人事ではない。誰の身にも降りかかりうる話だ。
裁判官は最後にいった。「決して自分が死ぬことを考えず、お母さんの冥福を祈ってください」と語った。
懲役2年6ヶ月、執行猶予3年という異例の判決。悲しい事件だったが、私たちはこの事件から学ぶべきことがいっぱいある。そんな気がした。
△動画でも紹介されているようなので、紹介します。
「私の手は母を殺めるためにあったのか」と男は泣いた―ニュースの現場「19のストーリー」
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